よくイライラしていませんか?怒りをコントロールしましょう!(アンガーマネジメント)

学校で学ばないこと

よく怒っている人はいませんか?

 みなさんの周りによく怒っている方はいませんか?
私は数年前、60代のベテランの方と仕事をする機会がありました。そのベテランの方は経験豊富でなんでも自分でこなすことのできるいわゆるスーパーマンです。
しかし、そんな方でも唯一欠点があり、体育会系ということもあり他の社員が社員がミスをすると怒鳴り散らすということです。その方からするとなんでこんなこともできないんだというような感情になってしまうようです。典型的な「できる人」が「できない人」を理解できないがゆえに怒りという感情になってしまっているように感じました。
私はその方に「社員がミスをすると怒るということはよくない、そもそも教育=怒るということを勘違いしていませんか」と聞いてみました。するとそのベテランの方は「あなたの方こそ、よく理解していない。これくらい言わないと改善していかない」と頭こなしに否定されました。
ある日、仕事をしているとひとりの社員があのベテランの方と仕事をしたくないということを上司に相談したことがあり、業務の持ち替えがありました。
そして私はそのベテランの方にアンガーマネジメントを勧めてみることにしました。

「怒り」の感情をコントロールできていますか?

 みなさんの周りによく怒っている方はいませんか?もしくはみなさんはよく怒っていませんか?
私は会社に入社してからよく怒っている人を見かけます。後輩とかが上司に怒られているとまた怒られないように、なぜ怒られたのかを聞き私なりのアドバイスを行うようにしています。怒られているケースとして多いのが、ルールを知らずに業務を行った、ルールを失念して業務を行ったといった内容です。その場合、ルール通り業務をこなせ、失念するなというようなことを発言している人が多くいます。私はそのような発言をしたところでその場での解決にはなるかもしれませんが、抜本的な解決にはならないと思います。ルールを守るというのは義務教育の中で身についていることだと思いますので、ルール通りにやらないといけないという認識があるのにできなかった人にルール通りやれというのはアドバイスとして不適切だと思います。
できなかった人にルール通りやりなさいとアドバイスすることではなく、その人がなぜできる人ではなくできなかった人になったのか本気で考え適切なアドバイスをすることだと思います。
例えばルール(国の法律、市町村条例、会社の規程類)を知らない社員に対して読んでおいてと言うだけなのか、この業務の目的は国の法律がこのように定められていてそれに対し会社ではこのように規程されているためそれらを満足させるためにはこのような業務が必要だというように説明してあげるのではその後その社員の業務の進め方が変わっていると思います。

大事になことはすべての人が同じような知識を持ち合わせていないので、感情的に怒ることではなくできなかった人がなぜできなかったのか、その人ができるような仕組みを作ってあげることだと思います。

集団生活をするならアンガーマネジメントを!

 アンガーマネジメントというのは、1970年代くらいにアメリカで生まれた心理トレーニングのことです。会社員においてやる気というのは、人間関係の悩みというのが大きく影響されるようです。私の会社は3~5年くらいの周期で異動ということがあるのですが、人間関係が良好な職場では活力があふれやる気が出てきますし、逆に人間関係に問題がある職場ではあまりやる気が出ないことがあります。やる気というのはその社員の処理能力に比例し、結果して会社の業績にも影響してくるため非常に重要なことだと思います。

実際に暴言を吐く人がいる職場では下記の通りの数値の結果があるようです。

  • 本人:処理能力61%低下、創造性58%低下
  • 周囲:処理能力33%低下、創造性39%低下

つまり、ミスをした人に対して暴言を吐くことは処理能力・創造性を低下させ、さらにミスを誘発させる原因になり、悪循環にはまる可能性が高いということになります。

ではどのように対処していけばよいのかということですが、

  1. 固定観念を捨てる
  2. 怒りの感情を感じたら6秒我慢する
  3. 怒りを記録する
  4. 不測の事態を予想する

上記の4つをおさえることが大事だと思います。

1.固定観念を捨てることは、ルールにも定めらていない昔ながらの考え方があると思います。例えば、始業時刻の30分前までに出社し勉強をすることや書類を報告期日より早めに提出することを催促することがあるかと思います。しかしこれらは受けてからすると決められたこと以上のことを強要されていることになり、どこにも記載されていないのに注意されると納得しなく(腹落ちしない)、理不尽さを感じると怒りの感情を抱かさせることになりかねません。
ただ、勉強することや余裕をもって書類を提出させることは決して悪いことではなく、相手に強要しない方がよいかと思います。

2.怒りの感情を感じたら6秒我慢することは、6秒数えることが怒りを鎮める効果的な方法だという考え方です。よく年配の方は「あの人は瞬間湯沸かし器だ」と発言することがあるかと思いますが、そのような方は怒りを感じた瞬間(反射的に)感情を表に出すような方はこの方法が効果的かと思います。

3.怒りを記録することにより、自分がどのようなことに対し怒りを感じやすいのか、怒りの傾向がわかります。記録した怒りの傾向をもとに対策をたてることにより同じような状況になったときに怒りの感情にならないようにするためです。
例えば、ある人と約束をしたが、毎回約束の時間に遅れてきて怒りを感じるとします。対策として「ある人」と待ち合わせする際には余裕を持たずに行く、または少し遅れ気味に行く、もしくはその人が遅れてもいいように待ち合わせ場所の近くのカフェで読書するなど、そもそも待ち時間を作らないことや待つ時間を忘れることがよいかと思います。

4.不測の事態を予想することにより、もしこの人に頼んでいた件がダメだったらこうしようというように保険をかけるようになります。そうすると自分の中である程度余裕ができてくるため怒りという感情が湧かなくなってきます。
例えば、Aさんに仕事を依頼した場合、Aさんがその仕事をこなすことができなかったことを想定し、代替案を常に準備しておけば不測の事態でもスムーズに対処することできます。

人間関係を円滑にして人生を豊かにする!

 冒頭でお話ししたベテランの方ですが、徐々にですが他の社員ともコミュニケーションが円滑になってきて職場の雰囲気も良くなってきたように感じます。
怒りというのは現実が理想とかけ離れていたときにストレスがかかり、そのストレスを発散するものだと思います。発散するとその人のストレスは一時は減るかと思いますが、その後人間関係がうまくいかないことが多くなってきて、長期的にみるとその人のストレスは増える一方だと思います。
しかし少しの努力でその発散を抑えることができると思います。

自分の怒りを知ることは人間関係を円滑にすることになり、その人の人生を豊かにすると思います。

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