腸にとってやってはいけないこと 摂取するべきもの 摂取してはいけないもの

学校で学ばないこと

食物繊維

 食物繊維が腸内細菌のエサになりますので、腸のために食物繊維を食べましょうと最近あらゆるところでいわれております。ではどんな食べ物を食べれば食物繊維をしっかりと効率的に補充することができるのでしょうか?さまざまなメディアでも有名な順天堂大学医学部教授である小林弘幸先生が書かれた「20歳若返る食物繊維免疫力がアップする健康革命」という本の中で、小林先生は食物繊維が非常に豊富に含まれている食材をご紹介しています。
・野菜類:特に食物繊維が豊富なのは、パセリ、ごぼう、オクラ、ブロッコリー、ほうれん草、にんじんなど
・果物:特に食物繊維が豊富なのはアボカド、グアバ、レモン、ブルーベリーなど
・豆大豆類:特に食物繊維が豊富なのはインゲン豆、小豆、大豆など。これらは根菜やイモ類以上の食物繊維を含んでいるそうです。
・種実類:アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツなどは間食に取り入れるのがおすすめです。
・きのこ類:きのこ類全般
・海藻類:海藻類全般
上記の食材を積極的に食べていただければと思います。

添加物

 添加物については、結局体に悪影響を与えるのかどうか今もなお激しい議論が続いております。しかし、添加物は腸内環境を悪くするという研究が数多くあります。例えば、最近あらゆるものに含まれている人工甘味料、日本とアメリカで認可されている人工甘味料は、サッカリン、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ネオテーム5種類であります。全て異なる化学合成でつくられ、ダイエット飲料をはじめ、ガム、アイスクリーム、ヨーグルトなどに幅広く活用されております。コンビニやスーパーで売られている低カロリーとか、糖質0などと謳われた商品には、大抵人工甘味料が入っておりますから、買うときはぜひ商品の後ろの成分表示を確認してみてほしいです。さて、あらゆるものに使用されているこの人工甘味料ですが、実は人工甘味料には腸内細菌に悪影響を与えると言われております。例えば、ある研究によると人工甘味料は腸内細菌を変化させることによって、耐糖能障害を誘発します。簡単に言うと、血液中のブドウ糖の会社に異常が生じた状態で血糖値が上がりやすくなってしまう状態の事です。正常と糖尿病の間に位置し糖尿病に移行する可能性が高い状態とされています。また、シンガポールとイスラエルの研究者は腸内に生息する大腸菌の菌株が、さまざまな濃度の人工甘味料にさらされた時に、どのような影響を受けるのかを調べる研究を行ってくれております。研究者は、遺伝子を組み替えることで、毒素にさらされた時に様々な方法で点灯するように設計された大腸菌を用いて実験を行ないました。そしてその特にされたら光るという特殊な大腸菌を、6つの甘味料と、それらの甘味料を含め、10のスポーツサプリメントに晒したんです。その結果、全ての甘味料が大腸菌にダメージを与えたということが判明したそうなんです。このような人工甘味料と腸内細菌との関係を調べた研究によって、人工甘味料は腸内のバクテリアの微妙なバランスを崩す可能性があるということが示唆されているんです。また、人工甘味料の摂取は癌、体重増加、代謝異常、2型糖尿病などの悪影響と関連しているということを示唆している研究も発表されているようです。依然として人工甘味料に関しては激しい議論がなお続いておりますが、この先どんな影響があるのかよくわかりませんので、人工甘味料はできるだけ摂取しない方がよいのかなと思います。また、人工甘味料だけではなく、ほかの添加物も腸内細菌に悪影響を与える可能性があります。例えば乳化剤です。乳化剤とは水と油のように混じり合わないものを均一に混ざりやすくする食品添加物のことです。乳製品とか乳飲料、マーガリン、菓子類、カレーのルー、缶コーヒーなどによく入っております。皆さんも缶コーヒーの後ろの成分表示に乳化剤と書いてあるのを見かけたことがあるかもしれません。ミルクの缶コーヒーには、この乳化剤が大抵入っていて、ミルクの入っていないブラックコーヒーにもコーヒー豆の油などが浮いたりしないようにコーヒーを安定させるために入れてあるケースがあるそうです。さて、このようにあらゆる食品に入っている乳化剤ですが、実は、この乳化剤、腸内細菌に悪影響をもたらす可能性があるということが研究によって指摘されているんです。例えば、カルボキシメチルセルロースとポリソルベート80という名前の乳化剤が腸内細菌に及ぼす影響について調べた研究によると、これらの乳化剤は人の腸内の有益な細菌を減らし、腸の炎症を引き起こしたということが分かっております。その他にも、ワインの酸化防止剤やドライフルーツなどの漂白剤として使用されている食品添加物である亜流酸塩や安息香酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムなどの保存料も腸内細菌に悪影響をもたらしたという論文が発表されております。
要するに添加物は腸内細菌に悪影響を与える可能性があると研究によって指摘されているということ。そしてそのほかにも添加物についてさまざまな議論がありますが、体に悪いとする研究も多数ありますので、できることならあまり摂取しない方が良いだろうと考えられております。俺はそんな細かいこと気にしないよというスタンスの人もいるでしょうし、何かしらのリスクがあると言われているならやめておこうという人もいるでしょう。それは個人の価値観に基づいて決めていただければ良いかと思います。

抗生物質

 さて、皆さんは病院に行って抗生物質を処方されたことがあるかと思います。しかし、実は抗生物質を使ってしまうと、腸内細菌が大量に死んでしまうということがわかっているんです。例えば、ある研究では抗生物質をたった一回使うだけで、なんと腸内細菌の3分の1が死に至り、腸内細菌の多様性および均一性が低下してしまったということがわかっているんです。そして、恐ろしいことにそのダメージは半年が過ぎても回復しなかったということが分かっております。また、2021年に発表された最新の研究では主にドイツに拠点を置く国際的な研究チームは人間に一般的に使用されている144種類の抗生物質が腸にどのように影響するのかを調査してくれております。その結果、分かったことは、テトラサイクリン系抗生物質とマクロリド系抗生物質の2つが、腸内の善玉菌を一掃してしまうということであります。研究者たちは、テトラサイクリンとマクロライドが善玉菌の増殖を阻止するだけではなくて、腸の微生物の菌株の約半分を殺してしまうということを発見しております。この結果を受けて研究者は次のように述べているんです。オークの抗生物質は、さまざまな病原菌の増殖を抑制します。抗生物質は感染症の治療に役立ちますが。腸内の微生物も標的となるリスクが高まります。このような研究内容を聞けば、何も考えずに抗生物質を飲んでしまうことがいかにやばいことなのかというのが分かるのではないでしょうか。では、ここで抗生物質の理解を深めるために、抗生物質は何なのかということをお伝えしておきましょう。抗生物質とは細菌などの微生物の成長を阻止する物質のことで、細菌による感染症を治療するための薬であります。簡単に言うと抗生物質とは細菌をやっつける薬のことです。しかし、感染症には細菌以外のウイルスが原因だったりするものも多く感染症だからといっていつでも抗生物質が効くというわけではないんです。例えば、風邪の症状のほとんどは、ウイルスが原因で起こるとわたっています。抗生物質と先ほど言った通り、細菌をやっつける薬ですから、ウイルスによる感染症、つまり風邪には効きません。にもかかわらず、日本では風に対して抗生物質が処方されることが多いようです。「おなかのカビが病気の原因だった」という本の中で、医師である著者の内山葉子先生は次のように述べております。日本の医師は本当によく抗生物質を使います。風邪をひいて病院に行くと、何種類かの薬が出され、その中にはほぼ抗生物質が含まれています。現状では90%以上の医療機関で出されています。風邪の原因はウイルスです。細菌をやっつける薬である抗生物質は風邪には効きません。飲んでも意味がないだけではなく、腸内環境を乱して免疫(体の防御機能)を低下させる恐れもあります。にもかかわらず、日本では長年、風邪に対して抗生物質が処方されてきましたし今も続いています。ちなみに最近では、世界中で抗生物質をむやみに使うと危険だよねということで、抗生物質の使用を減らす傾向にはあるそうです。日本でもむやみに処方されることは昔に比べて少なくなってきているそう。ですが、それでもまだ日本は世界の中でも抗生物質多く処方している国に属しております。内山氏は、本の中で次のように述べていらっしゃいます。病院で抗生物質を出しましょうと言われたとき、先生、今の私の状態に本当に抗生物質はいりますか?とたずねてみてもいいでしょう。安易に飲まないこと、乱用しないことは大切ですが、どんなときも抗生物質が不要と言っているわけではないので、それを心得ておいてください。重い症状を軽減し、様々な後遺症などを残さないためにも、必要な抗生物質は使うべきです。そして、抗生物質は腸内環境を整えるような食生活を送りながら使いましょう。例えば、乳酸菌などのプロバイオティクスを取ることは、抗生物質でダメージが与えられてしまう腸内環境のケアになります。腸内細菌にダメージを与えないために、私たちができることと、してはしっかりと担当の医師に、なぜ抗生物質が必要なのか?本当にその抗生物質を飲む必要があるのかということを勇気を持って聞いてみること、そして抗生物質を使わざるをえないなら、せめてきちんと腸に良い食事をして、ダメージを最小限に抑えるということが必要です。

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